あゝ懐かしのゲーム用語①
専門用語や業界用語など、特定の業界や分野でしか通じない言葉ってありますよね。アニメ、ゲーム、音楽、舞台など多用なエンタメ業界の中で、今回はゲーム関係の用語をご紹介します。
とはいえ最近の言葉は皆さんご存知の方も多いでしょうし、専門的な用語はもっと詳しく紹介しているサイトもあるでしょうから、ここは思い切って、今はほとんど使われなくなってきているレトロワード、1970年代後半から1990年代あたりに流行った俗語を中心にまとめてみました。
意味だけを説明しても、若い人には「?」ということもあるでしょうから、その言葉が使われた背景なども合わせてご紹介しましょう。
ああああ
意味:世界を救う勇者のなかでもっとも多いとされている名前。
解説:ファミリーコンピュータ(以下ファミコン)時代のロールプレイングゲームなどでまず最初にやることは、主人公(プレイヤー)の名前をつけることである。ただし、当時は性能や容量の関係で、ひらがなで4文字程度でしか入力できず、プレイヤーは工夫して、冒険にふさわしい勇者っぽい名前をつけたり、あるいは自分の名前をつけていた。
しかし、なかには名前を考えて入力する手間を惜しむ人や面倒に思う人も多かった。そういう人たちは、「なまえをにゅうりょくしてください」というメッセージが出たら、文字を選ぶカーソルの初期配置「あ」のまま、単にボタンを連打して名前を入れていた。その結果、世の中に勇者「ああああ」があふれることとなったのである。
あたりはんてい【当たり判定】
意味:ゲームのキャラクター同士が接触したかどうかを判定する基準、または判定する部分のこと。
解説:当たり判定が問題になるのは、主にシューティングゲームやアクションゲームのプレイ時、自キャラクターが敵の攻撃を受けた場合においてである。キャラクターの見た目どおりに当たり判定がついていれば問題なさそうにも思えるが、実はそれほど単純な話ではない。
キャラクターのグラフィックどおり厳密に当たり判定を設けると、攻撃が直撃しようが、わずかに掠っただけであろうが、同じようなダメージ処理がなされてしまい、非常に現実離れした印象や不快感をプレイヤーに与えてしまうからである。そのため当たり判定はグラフィックより少し小さく設定することが、基本的な考え方である。
ただ、当たり判定をどう位置づけるかはゲーム開発者によってさまざまな考え方があり、中にはあえて当たり判定を大きくする場合もあった。
うらわざ【裏技】
意味:取扱説明書には載っていない、通常ではできないゲームの機能や現象のこと。後述の【隠しコマンド】も裏技の一種である。
解説:裏技には最初からゲームの仕様として組み入れられているもののほか、ゲームのシステムを利用して発展させた攻略法、ゲームの不具合をついて発生させるバグ技など、さまざまなタイプがある。裏技という言葉を初めて用いたのは二見書房のゲーム攻略本「裏ワザ大全集」とされ、媒体によって「ウル技(テク)」「禁断の秘技」といった別称もあった。
ファミコン時代はゲームの大きな魅力のひとつとして大ブームとなり、雑誌の人気記事や攻略本の大きな目玉として扱われ、裏技を知っているかどうかがプレイヤーのステイタスにもなっていた。ときにはゲームソフト自体を損傷させるようなものまであり、メーカーが注意喚起を出すケースもあった。
現在ではゲーム以外にも定着し、「知っていると便利な知恵」というような意味で広く用いられている。
えいきゅうぱたーん【永久パターン】
意味:ゲーム内で特定の行動をとることにより、ゲームオーバーを回避して、半永久的にゲームを続けること。
解説:基本的にはゲームシステムの盲点をつき、特定の行動を繰り返すだけで、ゲームを続けられるような状態を意味しており、ステージ制限のないゲームを実力だけでクリアしていく場合は永久パターンにあたらない。
永久パターンはゲーム性をないがしろにするばかりか、アーケードゲームではインカム(売上)にも直結するため、メーカーはデバッグの段階でさまざまな検証を行うほか、ゲーム内に永久パターン防止のシステムを盛り込んで対処した。超強力な敵キャラクターの出現、自キャラクターのパワーダウン、ボスキャラクターの自爆など、その対処法もさまざまである。
おきこいん【置きコイン】
意味:ゲームセンターなどで、ゲーム機のコイン投入口のそばにコインを置くこと。
解説:1990年代半ばの格闘技ゲーム全盛時によく見られた光景で、ゲーム終了後に続けてプレイするために置くのが基本。そこから発展し、後ろに並んでもムダであると周囲にアピールするために置かれるようにもなった。逆にそれを防ぐために予約として置く場合もああった。
名称はつけられなかったが、行為自体は1970年代後半のインベーダーゲーム流行時からすでに多く見られた。
最後に
いかがでしたでしょうか。懐かしのゲーム用語はまだありますので、折をみて、当noteで取り上げていきます。
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