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わかりやすいライティングのコツ〜不定期連載(3)〜

「わかりやすいライティングのコツ」も3回目となります。今回は句読点と接続詞についてご説明します。ここまで注意しなければならないのか、とうんざりする人もいるかもしれませんが、ある程度は自然と身について使っている方がほとんど。これまで自分で気にしていなかったところに着目していただき、文章力アップのきっかけになれば幸いです。


句読点の打ち方は?


文章を読みやすくし、意味を明確にするのが句読点の役割です。念のため書いておくと、句点(くてん)=「。」は文章の終わりに打つもので、読点(とうてん)=「、」は文章の区切りに打つものです。

句点

句点で悩む人はまずいないと思いますが、しいて注意するとすれば、文中に「 」や( )が入るときです。これはルールとして憶えておいてください。

●句読点が必要ない場合

「 」内の文末には句点は必要ありません。

【修正前】
「明日はこのゲームで遊びましょう。」と彼は言った。
【修正後】
「明日はこのゲームで遊びましょう」と彼は言った。

会話文など、「 」だけで独立している文章の最後には、句点を打つ必要はありません。

【修正前】
「明日はこのゲームで遊びましょう」。
【修正後】
「明日はこのゲームで遊びましょう」

●句読点が必要な場合

文中の「」の文章が文末にきたときは、句点が必要です。

【修正前】
某ゲーム名人曰く、「ゲームは一日一時間」
【修正後】
某ゲーム名人曰く、「ゲームは一日一時間」。

文章の最後に( )がついたときは、( )のあとに句点を打ちます。

【修正前】
そのような場合はAボタンを押してください。(25ページ参照)
【修正後】
そのような場合はAボタンを押してください(25ページ参照)。

読点

読点は文章を読みやすくするためのもので、これはたとえれば息継ぎをする場所です。ですから一気に読めるような短い文章では息継ぎの必要はありませんし、逆に長い文章ではどこかで息継ぎをしなければいけません。息継ぎは多すぎても少なすぎてもいけないわけです。

大切なのは、長い文章だからといって平均して読点を打つのではなく、意味が通じるように打つことです。絶対的なルールはありませんが、以下の目安を活用するだけでも、読みやすい文章が自然にできてきます。

●主語が長いとき

主語のあとに必ず読点を打つ人がいますが、短い文章ではその必要はありません。例文のように、主語が長い場合だけにしましょう。
ただし、主語が長くても、その途中に読点を打つと意味が通じにくくなるので注意してください。

【修正前】
今はすっかり使わなくなった、十年前の携帯ゲーム機が引き出しに入っている。
【修正後】
今はすっかり使わなくなった十年前の携帯ゲーム機が、引き出しに入っている。

●複文や重文の区切り

主語と述語が並列で二つ以上含まれている文章を重文、文中に修飾部があり、そこに述語が含まれる文章を複文といいます。どちらも文章が複雑になりがちなので、その関係性がわかるように読点を打ちます。

【重文:修正前】
私は、ソロキャンプに出かけるが弟は、自宅で友達とゲームをするようだ。
【重文:修正後】
私はソロキャンプに出かけるが、弟は自宅で友達とゲームをするようだ。

【復文:修正前】
あの会社が、移転することを社員のAさんは、知らなかったようだ。
【復文:修正後】
あの会社が移転することを、社員のAさんは知らなかったようだ。

●漢字やひらがなが連続するとき

文章のつながりで、たまたま漢字やひらがなが続いて読みにくいことがあります。こういう場合も読点で区切りをつけると解消されます。

また、漢字が連続すると本来と違う意味に受け取られる場合もあるので注意したいところです。

【ひらがなの連続:修正前】
原稿を読んでいるととても読みにくいときがあります。
【ひらがなの連続:修正後】
原稿を読んでいると、とても読みにくいときがあります。

【漢字の連続:修正前】
某ゲームシリーズの新作発売日店頭には行列ができていた。
【漢字の連続:修正後】
某ゲームシリーズの新作発売日、店頭には行列ができていた。

●修飾語と被修飾語の関係が明確でないとき

読点を打つ場所によっては、修飾語と被修飾語の関係が変わり、書き手の意図とは異なる意味に取られる場合があります。

【例文】
上司が楽しそうに仕事をしているA君に声をかけた。
【意味A】
上司が、楽しそうに仕事をしているA君に声をかけた。
【意味B】
上司が楽しそうに、仕事をしているA君に声をかけた。

意味Aでは「楽しそうに」しているのが「A君」にかかり、意味Bでは「上司」にかかります。このようにまったく意味が変わってしまうこともあるので、伝えたい内容にあわせ、正しく使いましょう。

接続詞を多用しない


そして/しかし/または/したがって/そのため/そこで/さらに……

これらは接続詞の一例です。基本的にビジネスや学校ではわかりやすい文章が望まれますが、それを意識しすぎて、接続詞を多用するケースが見られます。接続詞には文章をつなぐ働きがあるので、論理的に書こうという気持ちが必要以上に強くなるのかもしれません。

下の例文は、不要な接続詞(太字の部分)がある場合とない場合ですが、ない方がすっきりした文章になっています。本当に必要な接続詞は、実はそれほど多くありません。不要な接続詞は削り、まわりくどい印象を与えないようにしましょう。

【修正前】
プロジェクトチームのリーダーに任命されました。しかし、メンバーもまだ決まっていない状態です。そこで目星をつけたスタッフをリストアップするところから始めました。なぜならチームに入ってもらうため、彼らとその上司に交渉する必要があるからです。ただし、そう簡単にはいかないでしょう。というのも現在の業務との調整を行う必要があるのです。
【修正後】
プロジェクトチームのリーダーに任命されました。メンバーもまだ決まっていない状態です。そこで目星をつけたスタッフをリストアップするところから始めました。チームに入ってもらうため、彼らとその上司に交渉する必要があるからです。そう簡単にはいかないでしょう。現在の業務との調整を行う必要があるのです。

最後に


文章において、句読点や接続詞は少ないほどよいと昔から言われています。句読点については、相手が理解しやすいように使うものであるということと、文章の美しさにも関係してくるからです。

しかし、意味を正しく伝えるという目的においては、句読点や接続詞をしっかり使うことが第一です。きちんと使えるようになったうえで、徐々に使用頻度も減らせるようテクニックを磨いていきましょう。次回に続きます。

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